Two for the Road いつもふたりで

"Due per la strada" --- ミラノに住むふたり、橘凛夫婦が、徒然とイタリア生活やヨーロッパの綺麗な風景、旅行記を綴ります。

イタリアのネット・携帯事情

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新居にようやくネットが繋がりました

最近、全く更新出来ていなかった本ブログ。
というのも先月から引っ越しをしていて、ネット回線のお引越しも中々出来ていなかったのです。。

3月から、こちらから何度も何度も業者に来るように連絡していても、カスタマーよりも業者が強いこの国のこと、アポが向こう都合で二転三転し、ようやく業者がやって来たのが昨日。1ヶ月近く、携帯回線のみの不便な生活を強いられていましたが、ようやく解放されました。


我が家は、家のネットも携帯も、ここ数年はVodafoneを利用しているのですが、正直、特に何か優れているというところはないです。夫の仕事携帯込みで、妻の携帯料金は家族分ということで無料になっていることくらいでしょうか。

イタリアの大手キャリアは、TIM,Vodafone,WIND,TRE...などがあって、
私は上記のうち、WIND以外は利用しましたが、どれもサービスの質は似たり寄ったりです。繋がりやすさなどは、都会部であれば、特にどれも変わりないと思います。コストはTIM(←私の中ではdocomo的立ち位置)から高い順なので、学生さんにはWINDやTREが良いかも知れません。実際、私がTREを利用していた頃の月額料金は15ユーロくらいでした。最安プランなら一桁ユーロ台程度のはず。

他にも探せば、もっと格安SIMがあるかも知れませんが、所感では、イタリアのキャリアは日本に比べるとかなり割安感があるので、十分かなと思っています。

夫は仕事でイタリア国外にたくさん電話するので、EU圏と北米にお得にかけられるプランにしていますが、EUが昨年6月から、 EUローミングフリーEUの携帯キャリアを持っていれば、EU圏内なら国内と同じように使えるように。旅行・出張先でも電話・ネットが使い放題!という画期的な取り組みを始めたので、最近はさほどメリットもなくなってきたように思います。 今後も仕事との兼ね合いがあるので、Vodafoneから変更することはないと思いますが...消極的選択といった感じです^^;

毎日快晴、毎日夏日

先週頃までのしつこい肌寒さは何処へやら、今週からは、毎日25度超えの夏日です。根っからの暑がりなので、今夜あたりからすでに扇風機を稼働させようか悩んでいるほど。

新居は、居間とベッドルームに2台エアコンがあるので、この夏が猛暑になっても何とかやり過ごせそうです(イタリアはエアコンがある物件がかなり少ないです。ヨーロッパを北上していけばもっとないですが...。でも、毎年夏がだんだん暑くなっていっているので、家電量販店ではエアコンを売り出しまくっています)。

体調管理が大変ですが、今はミラノがサローネ(国際家具見本市)真っ最中、これほど毎日快晴だと気持ちいいですね。私達も明日あたりぶらっとフオーリ・サローネに行ってみる予定です。

今日のBGM


Nodame Cantabile OST [Full Album] - with track listings

引っ越しすると、忘れていたいろんな楽譜やCD、DVDが出て来て、整理に追われていました。合間に懐かし「のだめカンタービレ」のDVDドラマ鑑賞。これももうすでに12年前なんですね。これほど原作に忠実・誠実だったキャスティング、世界観の実写ドラマは他にないでしょう。私の周りでも、音楽のプロアマ問わず、みんな満足していたように思います。

Youtubeに、抜粋ですがアルバムがあったので流しています。

五年ぶりの桜が見られました

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最近は忙しくあります

最近は引っ越し、出張等で忙しく、中々更新出来ておりません。

3月中旬、出張で日本に行ったのですが、
ちょうど東京では桜が咲き始め、週の終わりには満開近くになってくれました。
私にとってはこれは五年ぶりの桜でした。
季節外れだったはずなのに、たまたま桜前線が合わせてくれて、
本当に運が良かった。

ちなみに諏訪湖にも行ってきましたが、ここでは雪に遭いました。
たった1週間で雪も桜も見られるとは。

ローマのもう一度行きたいレストラン

お題「もう一度行きたい場所」

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2017年の「もう一度行きたいレストラン」暫定1位!

昨年だけでも、我々の中でもう一度行きたいレストランが結構ひしめいてますが、
ここを訪れたのは12月30日という年の瀬。
 
Hostaria dell'Orso
VIA DEI SOLDATI 25/C, 00186 ROMA
 

最後の最後にガツンと記憶に残る、素晴らしいレストランでした。

その日、私達はItaloに乗ってローマに到着したばかり。
在住の友人にオススメされていたお店に行ったのですが、予約せずに行ったので、満席であえなく撃沈。
仕方ないので、テヴェレ川沿いをブラブラ歩きながら、夫御用達・ミシュランアプリでふと見つけたレストランです。
場所はウンベルト1世橋のすぐ近く。

 
クリスマスから年末年始シーズンというのもありますが、もう、見た目からしfancy!です。元貴族の館らしく、内装も重厚で、記念日ディナーやデートにも持ってこいの雰囲気。バーやディスコテカ(クラブ)も併設されています。
もし、私がローマ在住なら、訪ねてきてくれた友人知人を必ずお連れするだろうと思います。味が良くてかつ雰囲気込みのレストランは、あるようでそうないですからね〜。
 
お料理はイタリアンですが、いわゆる「何を食べても美味しい!」というイタリアあるあるな至福なやつで、きのこのパスタやお肉のタリアータの味が忘れられません。
そのうちレストランブログにも詳細載せられたらいいなと思います。
 
その晩はわりと空いていて、予約せずとも、一番良いと思われる窓辺の席に案内してもらえました。隣がパリから来たカップルで、日本大好きらしく、色々話かけてくれました。私達と同じようにローマでの年越しを楽しみにやって来たそうです。近年の日本ブームのせいか、ざっくばらんに話しかけられることが以前よりあります。
 
大晦日はやはり和食が食べたいという我々の願望で、ローマ老舗日本食濱清の年越しディナーに行って、勿論良かったですが、テヴェレ川ビューのここで年越しというのも粋で良かったかも。
 

永遠の都の夜

食後は、川沿いをまた散歩して、サンタンジェロ城を通り過ぎ、最終的にはヴァチカン市国の方まで歩いて行きました。

ローマ在住の方々には、ミラノの方が洒落ている、ローマなんて下町だ、といったことを日頃から散々言われます。生粋のローマ人には、北イタリアへの対抗意識を持っている人も結構います。が、しかし、サン・ピエトロ大聖堂のライトアップとオレンジ色の街灯が幾重にも重なって川面に揺らめく様は、パリのセーヌ川沿いにも負けず劣らずの壮麗さ。ローマの魅力の底力を感じました。やはり、ローマは都なのです。
 
それにしても、人にオススメされたレストラン以上に、偶然見つけたレストランの方がより鮮やかに記憶に残るような気がするのは、気のせいでしょうか。。
 
一応、レストランのサイト載せておきますね(音楽が流れるので注意)。
 
 

 

港町の夕暮れ

お題「もう一度行きたい場所」

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ここは何処でしょう?

港に観覧車、海岸沿いの遊歩道…
私は横浜や神戸の港町の空気を少し思い出しました。

ここは、スペインの港町マラガです。
日本での知名度はあまり高くないように思いますが、ピカソの出生地で、ピカソ美術館が有名。地中海沿いの明るい街ですが、港町特有の、国籍不詳の妖しさもちょっとあって魅力的です。

私は特にこの遊歩道のモダンで平和的な雰囲気が気に入りました。
空気が澄んだ日は、対岸のモロッコまで見えるそうです。

実は我々にとっても、近くて遠い国モロッコはまだ未踏の地。
チャンスはあったんですが、なかなか実現に至らずです。

いつかベストシーズンといわれる冬場、サハラ砂漠で新年の御来光を仰いでみたいものです。

 

そういえば、前にツイッターか何かで、欧州に永住予定の日本人向けの老人ホームをヨーロッパの何処からもアクセスが良くて、気候が温暖なマラガに造ったらどうかと書いている人がいました。

ニューヨークには確かにそういう日本人向け老人ホームがありました(入居されている方が、食事にご飯とお味噌汁が出ると仰ってたような)。

日本人は老後は日本で暮らしたいと考えている人が多いように思いますが、海外で生きる日本人は何やかんやで増加の一途だと思うので、実際、そういう需要は出てくるかも知れませんね。

スペインでの定宿

スペインに旅行するときは、いつもパラドールに泊まることにしています。

スペイン好きならよくご存知かと思いますが、スペインの国営(半官半民)ホテルです。

我々が好きな、歴史ある古城や修道院をすごく現代風にオシャレに仕上げていて、一等地の見晴らしが良いところが多く、一泊朝晩2食付きのプランが一般的で、なのに何処もそれほど高くもなく、スペインで泊まるならコスパ・満足度共に最高レベルだと思っています。

スペインに行く度に新しいパラドールとの出合いがありますが、なんと国内に90以上もあるらしいので、制覇するのはなかなか大変そうです。

一番有名で、なかなか予約が取れないのは、グラナダアルハンブラ宮殿にあるパラドールでしょうか。ここに泊まりたい場合はかなり前からの予約をお勧めします。

マラガにも2つあって、気に入ったのが「パラドール マラガ ヒブラルファロ」。マラガ中心地のヒブラルファロ山(灯台という意味があるそう)山頂にあって、本当に見事な眺めでした。

今まで行って特に良かったパラドールの詳しい内容は下記にまとめてあるので、ご興味ある方はぜひ。

www.travel.co.jp

www.travel.co.jp

www.travel.co.jp

 

 

弦楽器職人の伊藤亮介さん

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楽器職人の工房

アコースティックギターを修理中です。

なんだか弾き辛さをずっと感じておりましたが、
他のアコギと弾き比べていたら、弦高が高くなっていた事に気付かされました。
楽器屋でお願いするのも良かったんですが、ちょうどクレモナに行く用事があり、
知り合いの弦楽器職人である、伊藤亮介さんにお願いしました。

さて、軽々しくお願いしたはいいものの、後々伊藤さんから連絡があり、
当初考えていたネックの反りだけではなくて、ブリッジも剥がれていたり、
そのブリッジが一筋縄でいかず外科的な工具も必要みたいで。
確かに私のギターはちょっと特殊なんです、少し時間がかかりそう。。。

本当に伊藤さん、軽々しくお願いして申し訳ないです。
今度お土産持っていかないと、ですね。

伊藤亮介さん

ところでこの伊藤亮介さん、弦楽器職人の中でも特に変わった方で、
バイオリンをメインで製作されているものの、それ以外には、
ギター、バンジョーマンドリン、ブズーキ*1、ハーディガーディ*2
ニッケルハルパ*3などなど、名前も初めて聞くような楽器も製作されています。

一般的に名前も初めて聞くような楽器は、当然部品も手に入らず、
正確さが必要なペグみたいな金物数点を除き、
殆ど全て一からご自身で作られているそうです。
そういえば、バンジョーに桜の掘り込みしてあったなぁ。

勿論、本業のバイオリンでも数々の賞を取られています。
昨年末には、ヴィオラですが、マルタでの国際製作コンクールで、
Best Playabilityな楽器として賞を取られております。
ご本人は、謙遜されていて、特に話してくださらないんですけどね。
(あと飄々としたお笑い芸人みたいな方なので、それ以外の話題が楽しすぎて。)

 

ちなみにホームページは下記の通り。

 

 

伊藤亮介 RYOUSUKE Ito|製作家紹介|名古屋市南区の楽器修理工房「楽器の青ラボ」

 

今日の写真はその伊藤さんの工房。
机の上にあるのはニッケルハルパスウェーデンの民族楽器だそうです。
このニッケルハルパなんて楽器、日本ではそもそも知名度がない上に、
押弦して鳴らす弦以外にも、共鳴弦*4はあるわ、ドローン弦*5はあるわ、 
押弦する為のタンジェント(鍵盤)はあるわ、部品、部品、部品だらけ。
日本人で製作・修理できるのは片手の指でも余るほど。

写真の楽器は完成しているそうですが、
まだこの楽器に合うケースを作る為の部品が届いておらず、
ご依頼主の方へお渡し出来てないそうです。

ちなみに見た目はバイオリンに似てますが、本来はもっと雑みたいですね。
もちろん伊藤さんも伝統的な形は作れるのですが、やっぱりバイオリン職人らしく、
ヘッドやボディーにクラシック楽器の美しさを取り入れています。

もし新しい民族楽器をお探しなら、伊藤亮介さんに依頼されてみては如何でしょうか。

*1:ギリシャの民族楽器ブズーキ - Wikipedia/伊藤さん元々はアイルランドでキャリアを始められたので、アイリッシュ・ブズーキも作れます。

*2:弦楽器なのにハンドルを回して弦を弾き、押弦はタンジェントという鍵盤で押さえる楽器ハーディ・ガーディ - Wikipedia

*3:スウェーデンの民族楽器、押弦は指ではなくタンジェントニッケルハルパ - Wikipedia

*4:押弦せず、共鳴する事で音の厚みを増して豪華にしてくれる弦。

*5:低音弦で押弦しない、ただひたすら同じ音を鳴らしている弦。民族楽器らしい音になります。