Two for the Road いつもふたりで

"Due per la strada" --- ミラノに住むふたり、橘凛夫婦が、徒然とイタリア生活やヨーロッパの綺麗な風景、旅行記を綴ります。

五里霧中を進む

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お題「ひとりの時間の過ごし方」

秋、到来!

 暑い暑いと言っていたのも束の間、一気に秋となりました。

イタリアが最も輝くのは、個人的には絶対に秋です。

空は高いし空気は澄んでるし、道ゆく人のオシャレも素敵だし、紅葉もロマンチックだし、ポルチーニもトリュフもワインも、食べ物すべてが素晴らしい!!

太陽の国とも呼ばれるので、イメージするシーズンは夏ではあるけれど、なんせ暑過ぎる。同じ暑過ぎるのなら、太陽の国の称号はスペインに譲りたいと思います。

(彼の地はアフリカ大陸を彷彿とさせるような風景も多く、もっと暑いです)

新しい挑戦の日々 

さて、今晩は寝かしつけも早く終えて、夫も会食で留守。

そんな夜のひとりの時間の過ごし方は、こうしてブログを書いたりする他は、結構、日々の調べ物が欠かせなかったりします。

日本人夫婦で、ノンネイティブの私達ではありますが、今まで夫婦だけでの生活は、イタリア現地企業勤務でもないので、英語と半端なイタリア語を駆使して、わりと何とかこなせてきました。不動産関係、税金関係などはどっぷりイタリアですけどね。

しかし、子供のこととなると、そうも言ってられません。

妊娠出産に始まり、最も厄介そうな分野、教育について足を突っ込まなければならないことになりました。。

今は、子供の予防接種・健診・総合病院での検査に始まり、ミルクや離乳食、役所へのあらゆる申請、近所のAsilo Nido(保育園)やScuola Materna(幼稚園)探し、習い事などなど、枚挙にいとまがないです。

イタリアという国の煩雑さもあり、これで良いのかな?本当にこれで合ってるのかな?と、いつもいつも五里霧中で進んでいるような感じ。

初めての子育ても相まって、毎日へこたれたり、憔悴したり。

でも、時々、パッと目の前が明るくなるような面白いことや、新しいことを知った喜びなんかにも、出会えるんですよねぇ。

今日の写真はそんな気持ちを表して、選んでみました。

 

ちなみに、撮影地は、このお城です。ここも秋行くの良さそう。

www.travel.co.jp

 

italia.hatenadiary.com

 

 

 

夏の終わりとギリシャのビーチ

お題「思い出の一枚」

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ギリシャの二大ビーチについての記事を書きました

www.travel.co.jp

去年行ったのですが、秘境のラグーンで、とてつもなく辿り着くのが大変なバロスビーチに、砂浜がピンク色をしているエラフォニシビーチ両方共、世にも珍しいビーチでした。

LINEニュースには、エラフォニシビーチの方の写真が取り上げられました↓

news.line.me

また夏が終わる...

今年はめずらしく、北イタリアでも残暑が長引きました。

今夜から涼しい風が吹き始めていて、ようやく明日の十五夜から、めでたく秋を迎えられそうです。今年のイタリアは、酷暑・猛暑というほどではなかったですが、正直、夏はもう飽きました(笑)。

今週あたりはミラノコレクションでファッションウィークで、昨日ドゥオモ周辺を私も歩いていましたが、出張者や観光客と思われる人が多かったんですが、みんな暑さにやられてフラフラと歩いてる感じがしましたね。ちなみに、出来立てほやほやのスタバやApple Storeは、人が多過ぎて入場規制までしてました。

私達の今年の夏は、旅行にほぼ行かず、育児で過ぎてしまいました。

我が子が生まれて約3ヶ月ですが、あまりにも濃密で、あっという間だったような、途方もなく長い時間だったような。

最近は寝返りをしたり、笑顔をたくさん見せてくれるようになりました。彼にとっては産まれて最初の季節であるこのひと夏の間でも、物凄いスピードで流れているんだなぁと、とても感慨深いです。

 

 

 

育児で知るイタリア ミラノメトロ編

お題「今日の出来事」

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海外ワンオペ育児中です。。

夫が長期出張中で、海外ワンオペ育児というものをしばらく続けているので、ブログに着手する気力がなかなか生まれませんでしたが、今日は思うところあったので書こうと思います。

写真は日本の工事現場。こんなところでも健気に頑張っているキティちゃんが可愛く、夫が前の出張の際に撮って来てくれました。新宿かな?

さて、今更ですが、育児を始めて、イタリアがなんと不便な国か、と痛感しています。

何といっても、公共交通機関の不便さ。仮にも、イタリア国内で最も便利なミラノ地域に住んでいるはずなのですが。。

先週今週と、病院通いのために仕方なく赤ちゃん連れで電車を利用しているのですが、これがまたハードルが高い!ユーザーアンフレンドリーもいいとこです。普段は車で行くのですが、夫がいないので公共交通機関を使わざるを得ません。タクシーもあるのですが、チャイルドシートが備えてあるわけではないし、朝から日中にかけてかなり渋滞するので、電車の方が無難。

しかし、初めて知ったのですが、ミラノ地下鉄は主要駅にしかエレベーターがありません。

特に古い路線である赤線(M1)緑線(M2)にはご注意!!

このミラノ大動脈ともいえる2線でエレベーターがある駅は、中心地ではDuomo・Cadorna・Loretoくらいです。

比較的新しい路線である黄線(M3)紫線(M5)には、マイナーな駅でもほぼエレベーター完備です。現在新規工事中の紺線(M4)にもきっともれなくつけられると思います。

ベビーカー以外でも、旅行中で大きなスーツケースを運んだり、車椅子で移動される方もいると思うので、ここ結構重要だなと思いました。私自身、今までは一人で軽快に駆け上がったり下りたりしていたので全く気づきませんでした。

ちなみに、エスカレーターは大抵の駅にあるのですが、上りだけというパターンがかなり多いです。そして、運が悪ければ、エスカレーター・エレベーター共に、故障して動いていないということが有り得るのが、この国の日常風景です。ベビーカー連れや大きい荷物抱えてだと、心折れます。。。

他のベビーカーの人達はどうしているのだろう?と周囲を観察していると、旦那さんらしき男性がベビーカーごと担ぎ持って階段を下りていました。そういえば、母親ひとりだけで電車で赤ちゃんを連れ出している、、というパターンをあまり見ないように思います。不便なことが織り込み済みだからか、行動は夫婦単位が多いようです。

今日のBGM

今日はどっと疲れたので、病院から帰ってから赤ちゃんと一緒に横になっていました。

最近、イタリアのAmazonでこのCDを見つけ、1枚しかなかったのも有り、即買いしました。 なぜ、Amazon.itに日本のCDが売られていたのかはかなり謎ですが、内容が赤ちゃん向けの優しい音楽ばかりで、流しているだけでかなり安らぎます🎵

ミッフィー 0歳のクラシック 0歳から聞かせたい。おはようとおやすみの美しい音楽 全40曲。

ミッフィー 0歳のクラシック 0歳から聞かせたい。おはようとおやすみの美しい音楽 全40曲。

 

イタリアでも、Amazonはかなり便利です。

Amazonやネットショッピングがあるからこそ、行動範囲が狭くなりがちな育児生活を楽しめている側面もあるかも。私の生活必需品です。

まぼろしの原っぱ さくらももこさんを偲んで

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 さくらももこさんの訃報がとても悲しいです。

ちびまる子ちゃん」は物心ついた頃から漫画もアニメも当然のようにあったので、この世にもう、まるちゃん自身が居なくなってしまったと思うと寂しくて。
アニメは続くのでしょうけど、、唯一、私が揃えた少女漫画でした。

大人になって家を出て、その漫画達もどこに行ったかわからなくなってしまっていたのですが、半年ほど前の妊娠中に、「ちびまる子ちゃん」を電子書籍で見つけて読み返し、すごくノスタルジックで温かい気持ちに浸れました。

小学生くらいの時の微妙に揺れる気持ちをこれほどフレッシュに漫画に描けた人って、他に居ないのではないかなぁと思います。
読み切りの「夏の色も見えない」とか、これは中学生の頃のお話ですが、恋愛物じゃないのに青春すぎるストーリーに胸が痛くなるくらいです。

まぼろしの洋館ならぬ、まぼろしの原っぱ

ちなみに、まるちゃん本編で一番好きなエピソードは、まぼろしの洋館。
結構有名で、人気のあるお話ではないかと思います。

私も、小学生の頃、可愛い小川が流れる、夢みたいに素敵で、大好きな原っぱがありました。
初めて行った時は、まるで物語の中の世界のようで、これぞ私の求めていた秘密の場所だ!と胸が震えたものです。
友達と自転車でそこへ行っては、レンゲやシロツメクサで花輪を編んだり、小川に足を浸したりしていました。

でも……。不思議なことに、小学生の時以来、その場所に行けた試しがないのです。
ふるさとのおそらくあの辺に違いないと大体の見当はつくし、実際に何度か探したこともあるのですが、どうしてもどうやってもたどり着けない。
当時の友達とも交流はないし、もはや記憶そのものもあやふやになってきてしまいました。
でも、私のあの頃の世界には、確かにあったし、今もあるのです。

まぼろしの洋館は、まさに子供時代のそういう不思議体験を漫画にしたもの。
きっと誰にでもそういう場所があるってことなのかなぁ…と思い、読む度に泣きそうになります。

 

写真はトスカーナの田園。
昨年、夫が学生時代の友人と撮影旅行に行った時のものです。
はしゃいで撮っていたら、ドローンを高い木の上に引っ掛けてしまい、小学生以来の木登りをして取りに行ったそうで、泥だらけになって破けたジーンズで帰ってきました。
少年時代に戻ったような、楽しい休暇だったようです。

 

今日のBGM


OP1 - ゆめいっぱい

ちびまる子ちゃんの言わずと知れた初代オープニング曲で、夫婦でよく聴いたり歌ったり。個人的にはアニソンでNo.1だと思っています。
歌詞も曲調もどこまでも明るい歌なのにどこか懐かしくて、なんだかツーンとします。

最近は、我が子に歌うと、声をあげて笑ってくれます。我が子にもぜひ、こういうキラキラしたゆめいっぱいの子供時代を過ごして欲しいなぁ。

 

 

 

エーゲ海で暮らす猫/イタリアでの妊娠出産について

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ギリシャの代名詞、にゃんこ

サントリーニ島のフィラの街の一角で話しかけて来てくれたところを
パシャリと撮りました。

地中海界隈の国々を旅すると、高確率でフレンドリーな猫に出会えます。
イタリアはもちろんですが、ギリシャ、南仏、クロアチア、トルコの街角で、
人懐こくニャーと呼ばれると、ついつい長居してしまう。
時には抱っこを要求してくる子もいます。

抱っこといえば、我が家のわんぱく坊主もなかなかのものです。。
無事めでたく生後50日を迎え、食欲旺盛で活発で甘えん坊な男の子に、
夫婦ふたりして毎日なかなか手を焼きながら頑張っています。

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イタリア・ミラノでの妊娠出産について

さて、今日は、イタリアでの妊娠について少し書こうかと…。

こちらで妊娠した時、まず考えたのが、病院どうしよう?ということでした。

こちらでは、妊婦検診をプライベートの小さな産婦人科医院に通う事は出来ますが、
分娩出産は総合病院でのみだそうです。
リスクのある出産の場合でも、大きな病院ならすぐ対応してもらえるので助かりますね。

イタリアでの妊娠出産に関する費用は、
公費のところを選べばほとんどかからない
と言っても過言ではないです。

ただ、公費の総合病院は、どこもおそろしく混み合っていて、予約するのも一苦労。
私は、最初から最後まで同じ大きな病院で済ませたかったので、
ミラノで医療サポートのお仕事をされている宮崎さんという方に、
予約をお願いしました。

それが去年の10月頃のことですが、一番近くにあった総合病院は、
年明けまで空きなし!他の病院も似たり寄ったり。
この、公費での予約の取りにくさ、というのはひどいもので、
乳児の予防接種準備を始めた現在も苦しめられています。。

でも、妊娠出産に関しては、ミラノでも人気の綺麗な私立病院に1つ、
キャンセル空きがあったので、運良く入り込めました。

一旦通い始めると、次の予約が自動的に入れられていくので、
一度流れに乗ってしまうと、かなり楽でした。

ちなみに、妊婦健診は月1回。それは初期でも後期でも変わりません。
エコー詳細検診が、初期・中期・後期の全3回。
中期のエコーが約20週目で、そこで希望すれば性別を教えてもらえます。
うちは希望性別だったのもあり、夫婦で大喜びしました!

印象的だったのが、妊娠初期に受ける出生前診断でした。

日本では賛否両論あるみたいですが、こちらでは、胎児の心肺確認後すぐに、
さも当然かのように医師から提案されました。

私は高齢出産の年齢に達していないので、
いわゆるDuo Test(クアトロテストとも言うみたいですね)と呼ばれる
2種類の血液検査だけでしたが、これはプライベート検査に当たるので、
個人で負担する必要がありました(約180ユーロ)。
結果ローリスクと判定を受けたのでそこで終わりましたが、
羊水検査など更なる詳しい検査に進む場合もあるみたいです。

ちなみに、私達が約1年関わったイタリア医療(産婦人科)の現場には、
期待したほど英語話者はいませんでした
意識朦朧とした分娩中でもイタリア語で話すことを考えていました(笑)
医療用語に不安なら、同行通訳を頼むのが良いと思います。

私達は、初回と、後期の麻酔科医との面談(無痛分娩に関する事前検査)、
また出産日に通訳に来ていただき、
理解を深めることができたのでかなり助かりました。
普段の検診は、良好な妊娠経過だったのもあり、
私達のイタリア語でも問題なく乗り切ることができました。

妊娠中驚いたこと

…といえば、こんなに受けなければならないのかと嫌になるくらい、
回数が多くある血液検査です。
トキソプラズマ、サイトメガロウィルスなど、、、
日本よりも厳しく管理されているからと聞きました。

月一の妊婦検診の際に、医師から指示書(Ricetta)を渡されて、
それを持って次の検診の日に間に合うように血液検査を受けておきます。

これも公費対応の病院に行けばかなり安く済んだようですが、
さすがに血液検査だけに長時間待たされたりするのは嫌だったので、
プライベートの医療機関に通って受けていました(おすすめはSYNLAB)。

検査内容が毎回微妙に異なったりするので、
20ユーロ〜70ユーロくらいだったのですが、時間のロスもなく良かったと思います。

イタリアは医療費(薬代なども含む)を確定申告すれば、
少額ながら還付されます。
公費へのこだわりがなければ、オススメです!

以上、2017年後半から18年前半にかけてのマタニティライフについてでした。
ご参考になれば!