Two for the Road いつもふたりで

"Due per la strada" --- ミラノに住むふたり、橘凛夫婦が、徒然とイタリア生活やヨーロッパの綺麗な風景、旅行記を綴ります。

ナポリと子ども

お題「カメラ」

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Canon EOS 70D  f5.6  78mm 1/400s ISO100 絞り優先モード

子どもらはこんな世界を同じように笑いに変える笑顔を作る

 

今日の場所

今日はナポリを。写真から分かるように、とても汚い。道はごみだらけ、家々の間には洗濯物がぶら下がり、道行く車はダメージだらけ、ノーヘルメット・2人乗りは当たり前。ここが先進国なのか見紛うくらい。今まで、東南アジアだの、メキシコだの、中東だの、私も色々歩いてきて写真を撮ってきたけれど、申し訳ないが街の見た目レベルはあまり変わらない。ナポリの汚さは、北イタリアに慣れていると同じ国かと驚いてしまう。

それでも、ナポリは以前より綺麗になったと聞く。以前はナポリの駅を出ると異臭だらけだった、というが、今でもごく稀に異臭はする。ごみ回収業者がマフィアとギトギトに絡んでいたらしい。それが住宅地だけでなく、美術館があるような観光地もあるから、非常に残念である。

それでも、そんなところだからこそか、子ども達は美しい。写真は、道端のゴミタンクに上り、座る女の子たちを撮影した。我々も経験があるでしょう、小さい頃遊びで自治会のゴミ箱によじ登って鬼ごっこやかくれんぼをしたり。たまに、ふと思い出す、懐かしさ、あの頃に戻りたくなる愛しさ。でも何度思い返しても、あまり女の子が主体的にそんな遊びをしたかな、少し疑問に思う。

子どもはどうあっても育つ。新しい遊びを見つけるし、作り出したりする。しかし、無邪気に成長はしても、無邪気の時期を通り過ぎた後に、善悪どう転ぶかは分からない。私は、その違いこそが教育だと思うし、大人の責務だと思う。その責務を果たすことが、人間が成長して為すべきことだと思う。

行き方

この写真を撮ったところは、所謂スパッカ・ナポリです。ナポリの中心地を東から西へ、スパッと一太刀斬った、そんな大通り。大通りと言いながら、基本的に車が一台通ってもしかしたら人も1人くらいは通れるかも、程度の広さ。少し路地に入っても、その広さが続く。

夜は申し訳ないですが、危険だと思います。しかし昼は、太陽が照らすことの多いイタリアなので、私は危険だと思えません。私はカメラの他にレンズ2本+ガイドブックを入れる肩掛けバッグを持ち歩きますが、今のところ危険をそこまで感じた事はありません。勿論、軽装で動き、周囲をよく見ることが前提です。イタリアなので、命の危険というよりも、財産の危険の方が圧倒的に高いのです。

また、スパッカ・ナポリは、ピッツェリアの超名店が沢山あったりします。一番有名なダ・ミケーレ/Da Micheleも、比肩するディ・マテオ/Di Matteoも、すべてスパッカナポリの中です。これらピッツェリアは、イタリアの中でも群を抜いて美味しいです。

私は、汚さと美味しさが絡み合うナポリが個人的に大好きなので、土曜日の朝便でミラノから5時間、高速鉄道/Frecciarossa等に乗って、ふらっと行ったりします。思いつきだと電車代が直前で高くなるので、少し前もって計画もします。高速鉄道は、中には詐欺師がいるという話も聞きますが、普通に寝てる人もいるので、荷物に気をつけておけば、身体を休めても大丈夫だと思います。

 

今日のBGM

Stereophonics "Pick A Part That's New"