Two for the Road いつもふたりで

"Due per la strada" --- ミラノに住むふたり、橘凛夫婦が、徒然とイタリア生活やヨーロッパの綺麗な風景、旅行記を綴ります。

まぼろしの原っぱ さくらももこさんを偲んで

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 さくらももこさんの訃報がとても悲しいです。

ちびまる子ちゃん」は物心ついた頃から漫画もアニメも当然のようにあったので、この世にもう、まるちゃん自身が居なくなってしまったと思うと寂しくて。
アニメは続くのでしょうけど、、唯一、私が揃えた少女漫画でした。

大人になって家を出て、その漫画達もどこに行ったかわからなくなってしまっていたのですが、半年ほど前の妊娠中に、「ちびまる子ちゃん」を電子書籍で見つけて読み返し、すごくノスタルジックで温かい気持ちに浸れました。

小学生くらいの時の微妙に揺れる気持ちをこれほどフレッシュに漫画に描けた人って、他に居ないのではないかなぁと思います。
読み切りの「夏の色も見えない」とか、これは中学生の頃のお話ですが、恋愛物じゃないのに青春すぎるストーリーに胸が痛くなるくらいです。

まぼろしの洋館ならぬ、まぼろしの原っぱ

ちなみに、まるちゃん本編で一番好きなエピソードは、まぼろしの洋館。
結構有名で、人気のあるお話ではないかと思います。

私も、小学生の頃、可愛い小川が流れる、夢みたいに素敵で、大好きな原っぱがありました。
初めて行った時は、まるで物語の中の世界のようで、これぞ私の求めていた秘密の場所だ!と胸が震えたものです。
友達と自転車でそこへ行っては、レンゲやシロツメクサで花輪を編んだり、小川に足を浸したりしていました。

でも……。不思議なことに、小学生の時以来、その場所に行けた試しがないのです。
ふるさとのおそらくあの辺に違いないと大体の見当はつくし、実際に何度か探したこともあるのですが、どうしてもどうやってもたどり着けない。
当時の友達とも交流はないし、もはや記憶そのものもあやふやになってきてしまいました。
でも、私のあの頃の世界には、確かにあったし、今もあるのです。

まぼろしの洋館は、まさに子供時代のそういう不思議体験を漫画にしたもの。
きっと誰にでもそういう場所があるってことなのかなぁ…と思い、読む度に泣きそうになります。

 

写真はトスカーナの田園。
昨年、夫が学生時代の友人と撮影旅行に行った時のものです。
はしゃいで撮っていたら、ドローンを高い木の上に引っ掛けてしまい、小学生以来の木登りをして取りに行ったそうで、泥だらけになって破けたジーンズで帰ってきました。
少年時代に戻ったような、楽しい休暇だったようです。

 

今日のBGM


OP1 - ゆめいっぱい

ちびまる子ちゃんの言わずと知れた初代オープニング曲で、夫婦でよく聴いたり歌ったり。個人的にはアニソンでNo.1だと思っています。
歌詞も曲調もどこまでも明るい歌なのにどこか懐かしくて、なんだかツーンとします。

最近は、我が子に歌うと、声をあげて笑ってくれます。我が子にもぜひ、こういうキラキラしたゆめいっぱいの子供時代を過ごして欲しいなぁ。