Two for the Road いつもふたりで

"Due per la strada" --- ミラノに住むふたり、橘凛夫婦が、徒然とイタリア生活やヨーロッパの綺麗な風景、旅行記を綴ります。

イタリアの迅速な新型コロナウィルス対策

お題「今日の出来事」

 

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クリスマスの頃。現在は、どこも人気がありません。。

新型肺炎コロナウィルスのアウトブレイク

日本でも一部のニュースで既に流れているようですが、
私達の住む北イタリアで、
新型肺炎アウトブレイクが起こりました。
 

土曜、のんびり近所のカーニバルを楽しんでいた私たちですが、
州内での感染者急増を受けて、日曜からはどこもゴーストタウンに近い状態に。

実際、感染者が出た市町村は都市封鎖となり、完全なゴーストタウンに。
その地域の出入りには国家警察による検問が設けられることになりました。

その他、北部7州のすべての学校の閉鎖。
Duomo、美術館、スカラ座等の劇場や映画館、
あらゆるイベントなど、すべて閉鎖・中止・延期。

毎年この時期のイベントの目玉であり、かきいれどきである、ヴェネチア・カーニバルと、ファッション業界のミラノ・コレクションの打ち切り、サッカーセリエAの試合延期など、次々と決まりました。

これらすべては、大きな覚悟の要る決断だったと思います。
が、イタリア政府は、これらのことを本当に一気に、電光石火のスピードで英断したので、
私も次々アップデートされる情報の収集に追われていました。

普段は呆れるほどゆったりした時間が流れるイタリアですが、
有事の際はとても迅速かつ合理的な働きをしてくれます。

こういった行政の態度は、市民に危機感を持たせてくれると共に、
安心感も与えてくれるので、そういう意味では私達もイタリア行政を信用しています。

感染者数激増の理由は、この三日間で数千人にわたってコロナ検査をしているからとニュースで見ました。
経済面では、欧州初のアウトブレイク国としてイタリア株価は急落したそうですが、
それでも経済より安全を優先してくれている姿勢は高く評価したいと思います。

陸続きのイタリアは疫病との戦いの歴史が長く、「都市封鎖」というのは、古くから度々行われていたそうです。
今回は歴史上でも稀なレベルの世界的パンデミックなため、イタリアもどこまで封じ込めれるかの瀬戸際かも知れません。

正直、私達も、海外生活でここまでの事態になったのは初めてです。
が、ほとんどのイタリア人にとっても、同じようです。
自宅待機に備えての食料品の買い込み騒ぎは多少ありましたが、
私達の知る限りでは、今のところ大きな問題は起こっていません。

私もしばらく子供と共に自宅待機が続きますが、
日本も、世界のどこも予断を許さない状況と思われます。
皆さまもお気をつけください。