Two for the Road いつもふたりで

"Due per la strada" --- ミラノに住むふたり、橘凛夫婦が、徒然とイタリア生活やヨーロッパの綺麗な風景、旅行記を綴ります。

ハロウィンのラガッツォ・イタリアーノとアホな日本人

お題「ハロウィン」

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トリック・オア・トリート!

軽い夕飯の後でした。
いきなり玄関のベルが鳴り、我々は驚いたのですが、
妻が玄関を確認しに行くと、そこには小さなオバケが!!
ハロウィーンで回ってきた子どもが、我々の家のブザーも押したのです。

慌てて、何かお菓子は、と家の中を思いつく限り探して、
私が毎回出張行く度に買うお土産の残りがあったのを思い出し、事なきを得ました。

それにしても、とてもキュートなオバケさん。
こんな物騒な世界に、夜に一人で出回って大丈夫かな、と思ったのですが、
お菓子をあげた際、確認したところ、どうやら親が陰に隠れている模様。
この夜、ウチの玄関のベルを鳴らしてほっこりさせてくれたのは、彼だけでした。

なんて勇敢なんだろう。
別にみんながやってるわけじゃないし、やらされてるわけでもない。
それでも一人で始めちゃうこのオバケさんは、
この晩の我々夫婦の話題を一挙に独占しちゃいました。

ハロウィン以外に盛り上がれないの?

イタリアだって、日本と同じ。
ハロウィーンが商業的に入り込んできて、嫌悪する人が大多数。
いい大人なんかは鼻で笑い、いかつい若者なんかは便乗して盛り上がってる。
でも日本ほど節操ない人達は多くないです。

何で日本の渋谷とかこの夜歩いてる人達は、心底節操がないのでしょうか。
あまり言いたくないのですが、周りの騒ぎに乗じて祭りをやるようでは、
自分や他者の文化的な側面を区別できていない、としか思えない。

私なんかは、幸いにして、子どもの頃ハロウィーンを体験できたのですが、
あれは本当に、子ども達が列を作って、近所の家を回りに回る、
町中が子ども達の大行進を作ります。
ああいうのはやっていて本当に楽しいし、見ていた母も毎年楽しんでいました。

ハロウィンを子ども達レベルでやるのは、個人的に、大賛成。
子ども達がもっと自由に外を歩ける世界は素晴らしい。
もっとお菓子を子ども達に配れる社会を築くべきだ。

ただ、ハロウィーンという文化的側面を、理解もせず遊んでいる輩は、
体験した側から言わせてみれば、周りに流されるだけの自分を持っていない人達。
いつだってこの時期の渋谷の映像を見ると、醜い、気色悪い。
節操なくて、ただ単に嘲笑の的だって気付かないんでしょうか。

どうせ盛り上がるなら、地元のお祭りとか、盆踊りとか、
自分たちのアイデンティティに立ち向かったのなら、かっこいいじゃないですか。
そんなことも出来ず、ワガモノ顔でいい歳して未だ文化祭やってる人達、
もっと大人になって、社会の為に何かしませんか?

(写真はナヴィリオの公園のベンチに座っていたおっさんで、本文とは一切関係がありません。)