Two for the Road いつもふたりで

"Due per la strada" --- ミラノに住むふたり、橘凛夫婦が、徒然とイタリア生活やヨーロッパの綺麗な風景、旅行記を綴ります。

ヴロツワフは小人の街

f:id:ventottoprimavera:20190706082827j:plain

街の至る所に小さな銅像が・・・

久しぶりに仕事の出張で新しい所に行ってきました。
かもたまたま夜、一人で出歩けたので、自由に撮影観光しておりました。
今回は、ポーランドの第4の都市、ヴロツワフという街です。
今回も本当に素敵なところでした。

僕は南部しか回った事ありませんが、ポーランドは非常に治安の良い国です。
実は今回、到着がかなりの深夜で、出発がかなりの早朝。
到着した時、日付をまたいでいて、中心地には殆ど人がいない。
人がいない、のに、たまに歩いている人を見ると女性が一人で帰路を急いでいたりして、
その姿にイタリアでは見かけない驚きを感じました。

もちろん深夜に出歩くなんて基本、男性が多いので、
女性の深夜の一人歩きを推奨する訳ではありません。
でもいかにポーランドが、治安の良い国か、分かってもらえると。
あと、夏は日が長いのもあって、夜遅くまで人が出歩いていたりします。

閑話休題

ヴロツワフの特徴は、なんといっても小人。
街中では至る所に小人の像が見つけられます。
この小人、詳しくは英語版Wikipedia等でより詳しく書かれていますが、
要は80年代に共産主義体制の批判をアートで行う、という概念からきているようです。

ヴロツワフの小人 - Wikipedia

それを21世紀になって、学生が再度プロジェクトとして立ち上げたという、
なんとも可愛らしいアイディアですよね。

この「学生が」というところがミソで、すごく純粋で、魅力的ですよね。

少し愚痴です

お題「どうしても言いたい!」

個人的な意見ではありますが、正直どこそこの作家の作品を
町おこしの材料にする現代日本の風潮が、私はどうにも好きになれない。

これは本当に個人的な意見で、線引きなんてのも人によって違うと思う。
でも、たとえば水木しげるくらい、我々の文化に根付いているならまだしも、
完結してもいない作品の銅像を、作者の出身地というだけで
県や町の至る所に建てたって、正直興ざめでしかない。

そもそも、今ちょっと有名になった物をすぐに取り入れるのが良くない。
その発想は、流行に飛びつく渋谷のハロウィンと一緒。
おそらく若い人を呼び込みたい一心でやっているんだろう。
でも、そんなモノで若者を呼び込んだところで、若者はその場所に定着しないし、
マナーの悪い観光客ぐらいでしかその土地になんて来ない。
考え方が薄っぺらくて、
そんなくだらない銅像を建てて喜ぶ知事や市長、市役所を見ていると、
この場所はそれ以外に歴史も何もありません、と言っているようで、
こんなところに誰が住みたくなるのだろうか、甚だ疑問だ。
心底気持ち悪い。

 

寧ろ何故、現時点で有名なモノに頼ってしまうのだ。
何故、今勉強しているアーティストの卵に発表の場を提供しないのか。
何故、彼らにムーブメントを起こさせないのか。

夕方、ウチの妻が昨今のディズニーの実写リバイバルを嘆いていたが、
これもまさしく一緒。
何故新しいコンテンツを作ろうとしないのか。
何故新しいアイディアを模索しようとしないのか。
何故積極的に若い人のアイディアを取り入れようとしないのか。
天下のディズニーがこれだから、◯本とか、◯取とか、バカが増えるのだ。

ヴロツワフみたいなことが必ずしも成功する訳ではない。
だけれど、今だけ成功することしか考えなかったら、将来はどう成功させるのか。

 

おっと、久しぶりに書いたので、話題が愚痴に飛びすぎましたね。

ではまた他の写真は次回にでも。