Two for the Road いつもふたりで

"Due per la strada" --- ミラノに住むふたり、橘凛・橘廉の夫婦が、徒然とイタリア生活やヨーロッパの綺麗な風景、旅行記を綴ります。

我々は人助けをしない社会のようです

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お題「最近気になったニュース」

人助けランキング、そうなの?

https://www.cafonline.org/docs/default-source/about-us-publications/caf_wgi_10th_edition_report_2712a_web_101019.pdf

海外在住の私が語る事ではないと思いますが、この記事、もしくはそもそものランキングがどうかと思います。アメリカが一位とか、多分日本人だけでなくて、他の国の人間も、おいおい、となる結果。

さらにそもそもの話をすると、インタビュー形式自体が正しいのか。項目がHelping A Stranger、Donating Money、Volunteering Timeのみ、そして評価はそのパーセンテージのみ。トータルの評価を見ても、英語圏勢が上位を占めているところに何か引っ掛かりを感じてしまう。果たして本当にこのアンケートは偏りなく調査されたのだろうか。

たとえ現地語に翻訳されていたとしても、そもそも一目で自国の機関ではないアンケートに一体どの層が辿り着くというのか。下位を占めている旧共産圏は総じて英語が上手くない。また日本人も中国人も。私はこれらの国を実際に旅しているけれど、目の前に困っている人がいたらどこの国の人も真っ先に駆け寄るはず。

また、Donating Moneyの栄えある第一位に寄付される側のミャンマーが選ばれている。流石に上座部仏教の説明があるけれど、果たしてそういったDonationは、ワーストの国でDonationだという認識があるのか。我々が神社でお賽銭を投げるのは、教会に入って寄付するのは一体何なのだ。宗教法人が税金を差っ引かれないのは何故なのだ。

このインタビュー形式で分かる事は、人助けするランキングとかそういった類ではなくて、文化の違いだったり、文化の根本を為す認識の違いだと思います。寧ろそれすらもあやふやなのだ。たった3項目の質問で一体その国の何が分かるというのか。

 

飯塚真紀子氏の著作を読んだことがないけれど、ミノル・ヤマサキの生涯を取り扱ったりだとか、ゲイの日系人を扱ったりだとか、精力的に活動されている方だと思う。ただ、やはりバイアスがかかっていると言わざるを得ない。おそらく、ホームレス受け入れ問題を取り上げたくて、このランキングを使っているんだと思う。ジャーナリストのお仕事として、何かを題材に人々の無関心を関心に変える事は確かに大事ではあるが、こんなあやふやな根拠を使う記事を書くのが果たしてジャーナリズムであれば、本ブログですらジャーナリストを名乗れてしまう。

もっと失礼な事を言わせていただくと、我々ヨーロッパ在住の人間からすれば、ほらまたアメリカに在住して世界の全てが見えている気分になってる輩がいる、としか思えない。私もアメリカのみ在住者だったから言えるが、「アメリカのみ在住」というのは世界を見えなくする危険な麻薬なのだ。

しかし、このCAFなんていう団体、こんなランキングを作っている暇があったら、多言語でのホームページを作った方が遥かに世界中の人々の関心を得られるはず。そんなアンケート会社に金なんて払うべきじゃない。余計怪しい団体でしかない。(一応リンク貼っておくが)

 

なので、この結果や記事を主題だけ見て、我々日本人は卑下する必要はない。ただ、そうだね、もう少し他人に優しくなろう、募金をしてみよう、ボランティアをしてみようと思えば良いのだ。

今日の写真は

スイスのチューリッヒです。1日だけのお仕事でしたが、前泊して行ってきました。最近スローシャッターにハマっていて、色々勉強しています。ちなみに前回のモンツァのアレンガリオもスローシャッターで人を消しましたが、やはり水面や雲がある晴天だとそれが如実に出ますね。