デスキャブの魅力について
今日のBGM
Death Cab For Cutie "I Will Possess Your Heart"
今日は、誰得ですが、はてなのお題に乗っかってみます。
過去記事で触れたかもしれませんが、私がおそらく一番影響を受けていて、理想とするバンドを一つ挙げるとすれば、デスキャブフォーキューティー / Death Cab For Cutieでしょう。ジャンルとしてはエモ?インディーロック?ギターロック?最近ジャンル分けに疎くなってしまいました。
バンド名は、ビートルズの所謂やらかした映画『Magical Mystery Tour』に出てくる劇中バンドの演奏曲に由来、日本語で「かわい子ちゃんには死の車を」。こんなバンド名のつけ方からしてオタクっぽい、まぁフロントマンのベン・ギバートはこの頃完全に見た目オタクっぽいというか。ウィーザーといい、デスキャブといい、僕は子どもの頃自分が付けて嫌っていたはずの黒太縁メガネ野郎に、何故か憧れてしまいます。
思えば社会人になってから、このバンドの音は私の心を鷲掴んで離してくれません。上京してひたすら聴いていたのがこのバンドなので、どうしても主観的にメトロ感を感じているのですが、それでもあながち間違いではないでしょう。
この曲"I Will Possess Your Heart"は、 8分半ある映像の中の4分40秒くらいまでまぁヴォーカルが一切入ってこない上に、ドラムとベースはただただひたすら同じリフとリズムを刻んでいるだけ。その上にギターやキーボードは同じようなリフを違うように重ねて、重ねて、重ねて。
でもこの、曲の前半部がいいのです。同じようなパターンばかりに見えて、この静かなムーブメントが徐々に変化していく、トーンアップしていく様がかっこいいのです。それまで静かで何もなかった空間が徐々に埋められていく。そして変化と音量が共に最高潮に達すると、歌い出すヴォーカルを受け入れるように、バンドサウンドも急にトーンダウンします。あたかもその空間が空っぽだった事を思い出させるかのように。このカタルシス、本当に素晴らしい。
その後、歌が入った曲になるのを後半部としますが、後半部のメロディもこれまた甘いメロディが詰まっています。そのメロディ以上にすごいのは構成、単純なA→サビ進行ではなく、それまであるコード感に歌を乗せたテーマ部と、後半部の最高潮に持ってくる大サビを入れる進行が、後半部だけでも曲を聴く価値があるのですが、前半部を含めての大作として構成させるんでしょう。
いやぁ、素晴らしい。
長くなりましたが、あと、スタジオでの演奏動画もYou Tubeには落ちてます。こちらもオススメです。
ちなみにむかーーーーし、カラオケに行ったらこの曲がありました。やっぱりすごい、ニッポンのカラオケ。もちろんかけましたよ、4分ボーカルなしの部分を聴いてから、歌いましたよ笑 親友たちもポカーンとしてました。いいんです、好きなバンドだもの、この文章も含めて、自己満足で結構。
今日の一枚
いつもと逆で申し訳ないです。曲に合うかもという写真を適当に選んでみました。
今日の写真はレイキャビクの市庁舎前にあるチョルトニン湖。冬は凍っていて、スケートをしている方もいらっしゃるのですが、一角は凍っておらず、そこに多数の鳥たちが固まっていました。
そんな鳥たちを合唱させようとする、ウチの妻です。数だけで言えばオーケストラよりもすごい。