Two for the Road いつもふたりで

"Due per la strada" --- ミラノに住むふたり、橘凛夫婦が、徒然とイタリア生活やヨーロッパの綺麗な風景、旅行記を綴ります。

実は「本物」が少ない、バルサミコ酢の世界

お題「これ買いました」

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前回のモデナの街のお話の続きです

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食文化の面で、モデナを世界的に有名にしているのが、バルサミコ酢です。
バルサミコ酢のラベルには、大抵、Aceto Balsamico di Modena
と書いてあることが多いと思います。
イタリアのスーパーに置いてあるのにもほとんどそうあります。

でも、悲しいかな、スーパーで売っている普及品のほとんどは、
バルサミコ酢に似せた何か」と言っても過言ではないようです。
ラベルにバルサミコ酢と書いてあっても。
これって意外に知らない人が多いんじゃないでしょうか。

「本物」の定義は、最低12年以上の熟成、使用されている葡萄の種類、
醸成の方法など、法律で事細かに決められているそうで、
モデナ産(または隣町のレッジョ・エミリア産)のみがDOP指定を受けます。

DOPは、イタリアの原産地証明です。
指定を受けているものは、確実に原産地品かつ高品質という証明になるので、
迷ったときは、DOPマークがあるものを選べば間違いないです。

それらのみがAceto Balsamico Tradizionale(伝統的バルサミコ酢)と呼ばれ、
12年以上の熟成を経たものがAffinata(アッフィナータ)、
25年以上の熟成を経たものがStravecchia(ストラヴェッキア)と呼ばれます。

モデナの街の台所、アルビネッリ市場でも、その名で売られていました。
そして、そういうバルサミコ酢はかなり高価。

写真のような親指サイズの小瓶でも、12年物で8ユーロ〜、
25年物で15ユーロ〜しました。大瓶だと100ユーロ超えます。

普及品が、大瓶で2ユーロ台くらいから売ってることを思うと、相当高価です。

私達も、記念にストラヴェッキアの小瓶をひとつ書いましたが、
通常のイタリアの使い方ではなく、少量を少しずつ使うもののようです。

なので、意外に持ちそう。賞味期限も2028年までとかなり長い。

通常のイタリアの使い方というのは、サラダのドレッシングにするというのが
最もメジャーだと思うんですが、こちらのサラダはとにかく豪快。

サラダにオリーブオイルとバルサミコ酢を驚くほどドバドバかけて、
塩胡椒をサッサと振っておしまい。
他のドレッシングは、シーザーサラダくらいしか見ません。

なので、我が家では、ガーリックを効かせた醤油ベースとか、
フレンチドレッシングとか、色々作ります。

日本からの長期出張者には、バルサミコドレッシングに飽きないように、
ごまだれドレッシングとか、日本のドレッシングを持ってくる人も結構いるんですよ。

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アルビネッリ市場