Two for the Road いつもふたりで

"Due per la strada" --- ミラノに住むふたり、橘凛夫婦が、徒然とイタリア生活やヨーロッパの綺麗な風景、旅行記を綴ります。

イタリア在住の私が、個人的に好きなイタリア世界遺産

お題「わたしの癒やし」

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クレスピ・ダッダ」という、北イタリアにあるユネスコ世界遺産です。

世界遺産数が世界で一番多い国はイタリア」
というのはわりと有名な話ではあるんですが、
この世界遺産は、50以上あるそれらの中でも、かなりマイナー。。。

ミラノ地下鉄の終点駅からバスに乗れば行けるという、
実はなかなかの好立地にあるというのに、
ミラノ在住者でも行ったことある人、ほとんどいないのではないかしら。

私はまだイタリアに長期出張がてら来ていた頃、
同じく出張で来ていた人達と一緒に行きました。

そして、深く感動しました。

遺産の詳しい内容は、本編に詳細書いてるので読んでもらえたらと思うのですが、

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クレスピ・ダッダ」は、他のイタリア世界遺産とは、明らかに異質です。

それはやっぱり一企業家が創ったからなのかな、と思います。

当時の教会や貴族の命により造られたものではなく、カトリックの宗教色も薄く。
派手な建物や景観があるわけでもない。

あるのは、工場と、均等に並ぶ家と、その他福利厚生施設だけ。

でも、クレスピ創業者一家の夢や理想を感じられて、すごく胸打たれたのです。

イタリアは、芸術や美食の国のイメージが先行しがちですが、
それと同じくらい工業・産業が盛んな国です。

産業革命下、国の社会保障が追いつかないほど激動の時代に、
こうした考えを持った人々がいたということ、
そういうイタリア産業史を覗きに行くのにぴったりの場所だなと思います。

私が初めて訪れてから間もなく、ミラノ万博があって、
ロンバルディア州が観光政策に力を入れるようになり、
クレスピ・ダッダ」も、その資産価値を見直されたようです。

正直、2015年以前は、全体的に静かで寂れた感じがしていたのですが、
今は整備され、観光客もかなりいて、だいぶ見やすくなったと思います。

ミラノからなら、ひょいと日帰りできる距離なので、
興味持った人はぜひ行ってもらいたいなぁと思います。

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